2005年5月16日月曜日

本日の収穫—切り戻した薔薇とシュートの話

この週末はかなり薔薇が咲き始めた。これから、どれくらいの間花が楽しめるのか、今からワクワクである。(何しろ、去年はまだ何も無い殺風景な庭だったので、、)

最近、薔薇の生態サイクルがやっと掴めて来た気がする。「栽培法」といった類のハウツー本で一度は勉強した方が良いのだろうが、あまり「頭でっかち」になって実践が伴わないと、ある程度の所で理解出来なくなってしまう。

例えば、いい例が「剪定」。薔薇にとって、剪定は生育を左右する重要な行為で、どの本や栽培法を見ても、必ず詳しく言及している。ところが、具体的方法となると、沢山の事例を実践してみないと「どうカットしたらいいのか」はよく判らなかった。(少なくとも私は)

特に、難しいのが「シュート(別名:サーベルシュートとも言う)」の取り扱い。最近やっと飲み込めたのだが、このシュートは来年の花を約束する、重要な枝で、出てきた最初の年は先端に一つしか蕾がつかない。これが、翌年には沢山の花芽を出す「基幹」になる。(特に、つる薔薇系はこの傾向が顕著)

ある本には「シュートピンチ」と言って、この先っぽに咲く最初の花は蕾でカットしてしまうそうだ。が、、薔薇歴1年目の私にとっては、付いてくれた蕾は、出来れば全て花開いて欲しいと思ってしまう。なので「花をみたら速攻でカット」を心がけている。あまり、だらだらと長く咲かせていると、それだけ木が開花の為にエネルギーを使ってしまう。専門用語で「幹の充実」と言うそうだが、花に廻る養分を幹に蓄えて、翌年により沢山の花を咲かせるという理屈だそうだ。

シュートは見慣れるとすぐに判る。最初は根元から真っ赤な芽が出て、やがて、先端に少しの葉をつけながら、つやつやと太い幹が真っ直ぐ伸びてゆく。水分たっぷりで、他の古い枝とは明らかに違う感触。とにかく若々しい。ところがこの「シュート」伸びている最中は、ちょっとした衝撃にもすぐに折れてしまう。風対策の為の支柱は必須で、伸びてる最中は出来るだけ真っ直ぐ伸ばした方が良いそうだ。そして、晩秋も深まった頃、水分たっぷりだった幹は締まって硬く、しかし、しなやかにたわむ様になるので、そうしたら、誘引作業をはじめるといいらしい。

誘引の為に、枝を横方向に寝かせると、春先には、幹から、沢山の「花芽」が出てくる。この記事の前の記事にある「サハラ」のオベリスクは、そうやって去年の冬に仕込んでおいた結果である。と、書くとまるで「教科書通り」に栽培したかに聞こえるが、実はこの理屈をつい最近知った次第なのだ。去年はよく判らないまま「伸びているから、そっと伸ばしてやろう」「何だか伸びすぎてきたから、そろそろ巻きつけてやろうかなぁ」と、その場の木の状態を見ながら、適当にやっていただけ。。たまたま、その方法が一番良い方法だったと後から知って、自分でも驚いている。

これを、毎年繰り返して、薔薇という木は、全身をリフレッシュしているらしい。

しかし、シュートの事を考えてふと「これは子育てにとてもよく似ているなぁ」と思った。子どもはある程度大きくなったら「話して」くれるが、植物はこちらが耳を澄まし、眼を見開かないとなかなか語りかけてくれない。物言わぬ相手だけれど、実直に返してくれる所が「ガーデニング」の楽しみなのかも知れない。

2 件のコメント:

yuka さんのコメント...

花作りは子育てか・・・
う〜ん。考えさせられるなぁ〜
私は上手に花を咲かせられるでしょうか?

それにしても豊かな生活してますね(^o^)

renkonn さんのコメント...

コメント、どうもありがとう!
いやいや、ちょっと偉そうな事を書いてしまって
お恥ずかしい。。。
今、さらに満開になったので、また週末にでも
写真をアップしておきます。
良かったら見に来てね〜!