2005年5月8日日曜日

恵みの雨

連休中のカラカラ天気からようやく一息。昨日は雨が降ってくれた。これで庭の草木もグンと伸びるだろう。雨の止み間をぬって、芽生え始めた雑草を抜き、薔薇の黄色く変色した葉を丁寧に取り除いて掃除をした。

色の悪い葉をそのままにしておくと、そこが病気の温床になってしまうそうだ。5000倍に薄めた木酢酸を散布する。病気や害虫の予防にいいそうで、お陰で殆ど薔薇の蕾みにアブラムシは付いていない。薔薇の開花はもうすぐ。


ヨハン・シュトラウス

実母が、この薔薇は何処で買って来たのか。と聞いた程、去年とは見違える生育ぶりを示した1本。新苗の売れ残りで瀕死の様子だったのを半額以下で購入して来たのだが、母は見た途端に「育てるのは難しい」と思ったらしい。ひょろひょろと1本細い幹があるだけだったのに、今年は直径1cmはあろうかという立派なシュートを何本も生やして見事な枝振りになってくれた。

この花の色の上品さは右に出るものは無く、特にこの開きかけが美しい。


オールドローズ—カイエ

これは非常に珍しい姿をした薔薇。系統は「オールドローズ」だが、枝が細くて赤く、葉はまるで南天の様に細長く、薔薇特有の葉の淵のギザギザが少ない。日本的な姿で和風庭園でも合いそうな風情である。

辻堂の「クリームティー」で去年の秋に購入した物。華奢な雰囲気だが生命力は旺盛で、明日、明後日には次々と開花するだろう。


カイエ
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姫ライラック

GW初日に、近所の園芸センターでたまたまみつけた「姫ライラック」。以前からライラックを庭に植えたいと思っていたのだが、実母に「ライラックは暑さに弱いから難しい」と言われて二の足を踏んでいた。

植木市でこの樹を見つけた時は思わず「夏が越せますか?風当たりが強いと駄目ですか?」と聞いてしまったが、「これは、つい昨日まで畑に植えっぱなしだったものよぉ。大丈夫、大丈夫」と言われて決心。近所の畑で育っていると環境の変化が少ないから、遠方から取り寄せたり、輸入したりするものよりも安心なんだと納得。また、秋のシーズンに物色に来ようと決心。


アブラハム・ダービー

イングリッシュ・ローズの代表的品種。多くの薔薇カタログで必ず載っていると言える名品で、私はこの花が咲かせたくて薔薇を育てていると言っても過言ではないほど。

去年の秋に「日本バラ園」から小さな小さな新苗で届いたのが、今年は堂々たる貫禄で大振りの花を咲かせようとしています。


2005年5月6日金曜日

ウッドデッキで朝ご飯

連休最終日のこどもの日。塗り上がったガーデン家具で、朝ご飯を食べてみた。パラソルを2本立てて、日よけ兼視線除けを作ったら、なかなか居心地のいい空間が出来た。やっぱり、ガーデン家具には「日よけアイテム」は必須で、ウッドデッキの上にもオーニングが欲しいなと思った。というのも、市販のパラソルは移動可能で便利は便利だが、突風が吹いた時は非常に不安定で怖い。まあ、オーニングも強風時には「収納して下さい」が常識だから、安価なパラソルでもいいとするか。(雰囲気はパラソルの方がぐっと出るし。

デッキでのご飯なら、下に食べこぼしても最後にざっと水を流せばいいし、テーブルを汚しても怒られない。親も食後の後片付けが非常に気軽で、「これは便利」と思った。

しかしながら、こうやって屋外での食事を楽しめる期間は短い。風が強ければとても楽しめたもんじゃないし、夏場は暑さと蚊に悩まされるだろう。でも、蚊取り線香を炊きながら、夕涼みというのもいいかも知れない。とにかく、子ども達は大喜びだった。連休中、庭作りに夢中で何処へも連れて行けなかった罪滅ぼしだ。


エンゼル・フェイス
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昨日までは、蕾みだった「エンゼル・フェイス」が、今日から「開花パレード」を始めた。今年は「バラよう燐」という肥料を開花前に与えてみたのだが、去年の秋に咲いた時と色が明らかに違う。もっと「薄い」印象だったのに、非常に魅力的な「濃い」色に輝いてみえる。元々香りの良い品種なのだが、ふっとそよいだ風に香りが乗る程に、今年の花は出来が良い。やっぱり、大苗の実力なのか。花の数では今の所、他の薔薇よりも「一歩リード」



2005年5月4日水曜日

薔薇もうすぐ開花

エンゼル・フェイス

あまり注目して居なかった「エンゼルフェイス」が一番最初に満開を迎えそうである。大苗で買って来たのに、やや生育が悪く、ずっと気にかけている木なのだけど、小さい体にこれだけの蕾みを付けて、しかも一斉に咲きそうな勢いは凄い。周りに敷いている「バーク(ウッドチップ)」に含まれる塩分が悪影響を及ぼしているのでは無いかと思っていて、今シーズンが終わったら、堀上げて鉢植えにしようかと思っている。条件が悪いのに、これだけ頑張れるのだから、相当に強い品種なのだろう。

とにかく、この薔薇は、色の変化も美しいけれど、香りが格別。ブログでは香りをお届け出来ないのが残念。


キング・オブ・ローズ—サハラ

とにかく期待の「サハラ」。写真では判りにくいが、このローズのオベリスク全体に満遍なく蕾みがびっしり付いている。先日、木の勢いを弱らせない為に、一番小さい蕾みをカットして回った。

この木がある位置は、実は1日中360度日が当たっている。(この事は実際に住んで1年観察しないと判らなかった)最初は、オベリスクの何処か一方にしか蕾みが付かないのではと心配したが、壮健な品種の上に、外構屋さんが入れてくれたいい土、風通しの良い1日中日の当たる環境が、この木を作り上げたらしい。

薔薇歴20年の実母も「これは見事だ」と褒めてくれた。


種から育てたピンクのかすみ草

去年の秋に、何種類かの花の種を買ってビニールポットで育てたのを、この春、花壇に移し替えた。

娘が「これがいい〜!」と適当に買い物かごに入れた種だったので、特に吟味した訳では無いが、ピンクのかすみ草は思いのほか可愛らしい。ピンクのミニ薔薇の背景になるように植えたので、薔薇が咲いた所がまた楽しみである。


どうしてツートンカラーなの?!—ノルウェー楓

楓の木も2年目を迎えて芽吹き始めました。が、、写真の通り、何故かこの木は2種類の色の葉っぱが。。

よく見ると、下の緑色の葉が付いている枝は、幹の下の方から枝分かれして伸びている。恐らく、台木にした別の種類の楓である。

この「ノルウェー楓」は葉の色が紫蘇色でちょっと変わっている。別名「キング・クリムゾン」(ロックバンドの名前みたい)と言うそうで、秋に紅葉すると、黄色く変化するらしい。(去年は葉が少なすぎて判りませんでした。)

さて、園芸の基本としては「台木」から芽が出てしまうと、そちらの方が元々壮健な品種なので、本来延ばしたい移植した方の品種の勢いを削いでしまうから、「見つけ次第カット」するが常識だそうである。でも、これだけ奇麗な葉の形をしていると、無下に切ってしまうのは忍びない。クリムゾンの方も元気に芽吹いているので、しばらくこの状態のまま様子を見てみる事にする。

うまく共存してくれて、ツートンカラーになるなら、それはそれで楽しい。


2005年5月2日月曜日

やっぱり欲しいガーデン家具

庭仕事に精を出して居ると、ついつい全て庭で過ごしたくなる。特に、今のシーズンは気候もいいし、やるべき事は多く、朝早起きして、すぐに支度をして子ども達が寝ているうちにいろいろ済ませてしまおう。。。と思うのだが、食事の支度はそれなりに手間だからどうしても、時間が取られてしまう。

子どもが起きたと言っては給仕に家に戻り(まだ下が2歳だから勝手にさせておくと、家の中が悲惨な状態になってしまう)、昼になった腹が減ったと言われれば中断して家に入ってそれを作り、、何てしていたら、まともな作業を集中して出来ないのだ。

そこで考えた。。「庭で食べよう」と。「庭でオシャレにブランチ」というのが目的では無く、どちらかと言えば、農家が農繁期に手弁当を持って田んぼや畑に出掛け、休憩でそれを食べてまた作業に勤しむのに近い。時間節約の為に思いついたというのが正しいのだ。

ところが、食べるにしてもまともな「ガーデン家具」が全く無いので、最初は悲惨な物だった。写真は子ども達だけでも食べさせようとした時の図。この後、不安定なお盆に2歳の息子が手を付いて、中の物が一部こぼれてしまった。「やっぱり、テーブルと椅子は必要だ。。」

そこで早速、ガーデン家具購入の検討に入った。どんな物を買えばいいのか、値段によって物は違うのか、、勝手が判らなかったので、外構を施工してくれたデザイナーさんに、メールで相談してみた。すると。。屋外で使う家具は正直言って痛みが非常に激しい事。メンテナンスがどれだけ出来るのかが鍵で、高い家具を買えばそれでメンテフリーで長持ちするとは言えないとの返事だった。同氏は非常にコスト意識のしっかりした方で、「かけるべき所と、かけても無駄になってしまう所」のアドバイスが以前から的確だった。彼のアドバイスを元に、近所のホームセンターで手頃なガーデン家具セットを買って、自分で色を塗り直してみる事にした。

ペンキ塗りはそれ程経験が無いが、絵の具の扱いには自信がある。(何しろ塗り続けて大学受験したのだから)市販のペンキ缶を買って来て、自分の好みに調色してオレンジがかったピンク色に塗ってみた。(本当はもう少し黄味を差したかったのだが、あまりこだわっても次に調色する時に同じ色が出せなくなると思ってこの色で決定)1日で4脚塗れたのだが、まずますのペースではないかと思う。明日はテーブルの塗装に挑戦予定。


2005年4月30日土曜日

夫DIYの整理棚

春の訪れと共に、また夫のDIY魂がムクムクと活動を開始したらしい。去年は、「道具入れ」を制作してくれたが、この中に入りきらない、園芸の鉢やら予備の資材を整理して置ける棚を作ってくれた。園芸店で草木を買って来ると決まって植え替えでいらない鉢が出て来る。今までは東側のよう壁に面した目立たない所に積んでおいたのだが、これですっきり通路が片付いてくれた。


薔薇コーナー完成

去年、夫が頑張って立ててくれたパーゴラの下を、このGW中にいよいよ整備する事になった。

最初は円形になるような「セット物」の敷石を買おうかと思ったのだが、パーゴラの下の面積に合う物が無く、何となく冬を越してしまった。そんな折、ネットで「ポテンティラ」というグランドカバープランツがあると教えられて「あ!」とアイデアが浮かんだ。

パーゴラの下は薔薇コーナーにしようと思っていたので、世話をするためにある程度の足場は欲しかった。でも敷き詰める必要は無いので、適当に置き石をレイアウトし、間にはこのポテンティラを植えてアクセントにしてみた。これなら、施工も簡単だし、費用もかからない。ポテンィラの葉が薔薇の葉と非常に相性が良いので、もの凄くお気に入りの一角になってくれた。

後は薔薇の開花を待つばかり。イングリッシュローズの蕾みは今にもはち切れそうに膨らんでいる。


2005年4月29日金曜日

林檎の花

実家からもらって来た「西洋林檎」の木にやっと花が咲いた。移植が影響して普通よりも遅い開花だったが無事に我が家の庭に根付いてくれたようである。

去年は実家で真っ赤な実を付けたそうだが、我が家ではどうだろうか?ただ今、新造中の「薔薇コーナー」の隣に植えてあるので、薔薇の消毒や灌水のついでに一緒にお世話をしている。うさぎの耳の様にちょっと垂れた感じの葉がなかなか良い雰囲気である。


2005年4月28日木曜日

チューリップよ楽しませてくれてありがとう!

娘の入学式の前後にぽつりぽつりと咲き出したチューリップは、ここ数週間どんどん咲き続けてとうとう終盤にさしかかった。時期を少し違えていくつかの種類を植えておいたから、週変わりで花壇の様子が変わり本当に目を楽しませてくれた。チューリップは私の原風景の中にあるのかも知れない。

実家にある私の幼い頃のアルバムに、母が借家の玄関前に植えたチューリップの写真がある。1歳くらいの私が、珍しそうにこの花に手を突っ込んでいる所や、満開のチューリップの中でスリーピングチェアで昼寝をしている(父がふざけて寝ている私をそっと花壇に置いたのだろう)所など、それから少し成長した私がこのアルバムを眺めるたびに「いいなぁ」と思った花壇なのである。園芸好きの母は、その後何故かチューリップを育てる事は無く、団地住まいの時は「ゼラニューム」や「セントポーリア」、今の一軒家に引っ越したら「薔薇」に夢中になってしまい、チューリップは時々植えている程度である。

やはり、幼い頃に刷り込まれた記憶とは非常に強いのだろう。初めて庭を持った時、何も出来なくても「チューリップ」だけは植えようと決心していた。あの懐かしい花壇を再現したかったのだろうと思う。御陰で、入居してから丸一年経過してやっと、念願の「チューリップ花壇」を手に入れた訳だが、、この後が悩ましい。

どの園芸本や園芸サイトを見ても「チューリップは次の年の為に球根を育てても花が咲かない」と書いてある。病気を持っていたら、芽吹きすら期待出来ないし、地植えにした場合は、同じ場所で連作してはいけないらしいのだ。う〜んもっと調べて勉強しておけば良かった。

結局、今植わっている花壇は、宿根草のジャーマンアイリスや、エキナセアを植えて、残りは薔薇の鉢をディスプレイする事にした。掘り上げた球根を捨ててしまうのはあまりに可愛そうなので、畑の隅にでも植え替えをしてちょっと様子を見てみようかと思い始めているのだ。


2005年4月16日土曜日

春爛漫

いよいよ、春本番でそわそわしてしまう位、庭中の草木が動き始めている。今一番の主役は色とりどりのチューリップだ。

去年の秋に仕込んでおいたのをやっと楽しめる訳だが、思えば気の長い事である。でもこの仕込みがあるから、春真っ先に楽しめるのであって、園芸とはこんな感じで半年先の楽しみの為にせっせと作業するものかも知れない。


満開のチューリップ
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一番早く花を咲かせてくれたチューリップや、水仙はもう花をカットしてしまって球根に栄養を送っている所だ。(でもチューリップは2世は花を付けないそうだから、全て終わったら堀上てしまおうか。。)そして、次は薔薇の登場だ。恐らく1ヶ月後にはかなりの見頃を迎えると思う。

今の時期のメンテを怠ると花が楽しめないそうなので、消毒や肥料の与え方、間引く必要がある場合等々を確認しなくてはならない。これからは毎週末庭仕事に忙しくなりそうだ。


2005年4月15日金曜日

娘の疑問

こどもって面白いなぁと思う事があった。この春新一年生になった娘は、毎日張り切って学校へ行っている。まだまだ「勉強」らしきものが始まっているとは思えない。お遊びに毛が生えた程度の事をやっているらしい。しかし、彼女自身の自覚が大きく変わったと感じる。楽しいながらもちょっとした緊張感を感じるのだ。

たぶん、親の「これからはいろいろな事を身につけてくれ」という思いが伝わっているのだろう。
それまでの保育園は「親の都合で行ってもらっている」という感じだったが、小学校は違う。ちょっと具合が悪くても、「本人の為に出来るだけ行った方がいい。」と思ってしまう。その気迫が伝わるのか、入学式直後に、38度近い熱を出したが、薬の助けを借りながらも、根性で欠席せずに登校して行った。翌日には学童保育へも行ったのだから、精神的には格段の進歩である。この事に娘ながらもちょっと見直したりした。

そんな中、先日夕飯の食卓で「ああ、一生懸命考えたんだなぁ」と思う事を言った。

彼女は小さい時から動物が好きで、NHKの「世界不思議大自然」がお気に入りである。毎回、身じろぎもせず食い入る様に観ている。そしてこの夕飯の時、ふと思い出したように、随分前に観た「海ガメ」の話をし始めた。「どうして、お母さんガメは水の中で卵を産まないんだ」と訊くのである。

もう少し背景を説明すると、ご存知の通り、海ガメは産卵の為に海から上がって、浜辺に卵を産みつける。涙を流しながら卵を産んで大事に砂をかぶせた後、また海へと戻って行く。月満ちてふ化が始まった時、よちよちと歩いて海に入ろうとする赤ちゃんガメを、水鳥達が格好の餌とばかりに、次々と狙って食べて行く。

娘はこの光景がとてもショックだったらしい。折角生まれたのに、すぐに食べる水鳥が憎らしく、彼女なりに考えた。「お母さんガメは海から上がってまた海に戻って行く、赤ちゃんガメも生まれたらすぐに海を目指す。。どちらも海で生きているのなら、わざわざ浜辺で卵を産んで鳥に食べられる危険を冒す必要は無いではないか。。」そして、先の質問の言葉が出たのである。

私は母親として少なからず感動した。その番組は片手間にしか観て居なかったが、「なぜ浜辺に卵を生まなければならないのか」という非常にプリミティブな疑問に対して、明確に答えて居なかったように思う。この疑問を解くには、

  • 生き物には様々な分類がある事
  • 分類によってその生命の誕生と生きる術が違う事
  • 生命のリレーには時に「リスク」を取らなければならない事
というような、生物学の基礎をまず学ばなければならない。彼女は、自ら抱いた疑問に対し、その答えを得る為に、これらの知識を一つづつこれから獲得して行くのである。

私の気持ちは「海ガメのお母さん」だ。

彼女は、もうよちよちと、知識の海へと歩き始めている。ありがたい事に、人間のお母さんは、このよちよち歩く子どもを見守るに十分な「時間」を天から与えられている。そう思ったら何だかこちらも「襟を正さなければ」という気持ちがした。

良質な映像ソースは、こんな風に、子どもの目を開いてくれる。改めて感じ入った出来事だった。

2005年4月10日日曜日

チューリップの花が。。

チューリップの花が出揃い始めています。もうちょっと色鮮やかになる予定だったんだけど、、こんなに白と黄色を混ぜただろうか???チューリップは次の球根を育てても、2世は翌年花を付けないそうで、その2世を太らせて3世になるとまた花が付くとか。。園芸相談では「消耗品と思って毎年買いましょう」とあったけど。。何となくもったいないような。。球根を植える時にもコツがあるそうで、葉の出る方向を揃えると密に植える事が出来て格好いいとか。よし!来年はもうちょっと色と配置に凝ってみよう!


2005年4月2日土曜日

咲いた〜咲いた〜!

いろいろな花が、この週末から咲き始めた。まるで、ムーミン谷のにょろにょろの様に、一斉に伸びた水仙が大振りな花を満開にさせている。。。が、花は基本的に日差し方向に向かって花を開かせる事をすっかり忘れていた。我が家の南面の窓から眺めを楽しもうと思ったのに、全てそっぽ(つまり南方向)を向いて家側には頭の後ろを見せた格好になってしまった。

でも、南面の庭だから仕方ない。家の中から花の正面を見たいのなら、北側の庭に植えて北の窓から眺めれば、正対する事になるのだろうが、、あまり意味な無さそうである。とにかく、写真はちょっとお隣の敷地に無断侵入して撮影させてもらったもの。

そして、いよいよ期待のチューリップが一番花を付け始めた。もう何の品種を植えたのかすっかり忘れてしまったが、やけにスラリと細身の蕾が現れたなぁと思ったら、今朝急に黄色い花弁に変身していた。最初の花が3つ、今青いので5つ現れているから、明日はもっと「花壇」らしくなるかも知れない。

3日後には、娘の小学校入学だから、その時にはチューリップをバックに写真を撮ってやりたいと願っているのだが、、果たして間に合うかどうか。卒園式の日は隣の梅の木達が満開だったので、ここを背に撮ってやれた。そういう意味でも、お隣の敷地には本当にお世話になっている。


2005年3月29日火曜日

春の園芸シーズン到来

春の到来を機に庭仕事を再開した。向かいの梅林の花が全て散った頃、入れ替わる様に秋に植え込んだ球根類がにょきにょきと芽を出している。

球根達

一番バッターはクロッカスで、まだ寒風吹きすさぶ中、最初に春の息吹を伝えてくれた。次が、期待のチューリップ。去年の夏は残暑が厳しく、長雨も続いたので、最初に植えたグループは殆ど腐ってしまったかと思っていた。追加で同じ場所に植えたのだが、、出て来た芽の数を見ると、最初の物も半数以上は生き残っていたらしい。「おかぁさぁ〜ん!見てみて!ほら!」と最初に芽を発見したのは娘である。霜柱の跡が残る地表に僅か1ミリ程度頭を出しただけだったのに、、、子どもの目は、細かい物を見逃さないように出来ているらしい。

チューリップの葉がまだまだのんびりと20cm程度にしか伸びていないのに、追い抜いてしまったのがラッパ水仙。これは新聞配達店さんが、秋に「球根プレゼント」としてくれた物で、「ここにでも植えておくか」と、花壇の隅に植えておいたのだ。これらが、行儀良く一斉に芽を出し始めている。不思議なのは、どの球も、殆ど同じ速度で伸びていて、遅れたり早かったりするものの差が少ない。水仙の遺伝子には時計でも組み込まれているのだろうか?今一斉に蕾みが付いて、たぶん来週には見頃を迎える。

他の変化としては、球根と同時に、種まきした草花が、元気に生育を始めた事だろうか。乱暴にも、温室とか室内とかに入れてやる事もせず、もう、何の種を巻いたのかも忘れてしまい(ちゃんと「プランツ・プレート(花の名前を書いた札)」を立てていたのだが、全部風で飛ばされてどれがどれだか判らなくなってしまった!)厳冬の間ずっと屋外にさらされていたビニールポットの中では、ぶわぁ〜っと緑が盛り上がっている。花が付いたらハンギングバスケットにしてみようと思っている。

カモミールローン

このブログのどこかに書いたかどうか、、失念してしまったが、花壇以外の土の部分にちょっと特殊な芝を生やそうと鋭意奮闘中である。ハーブには「カモミール(別名:カモマイル、カミツレ)」という種類があるが、これは風邪の諸症状を緩和したり、皮膚疾患や、子どもの腹痛に効能がある。カモミールにはいくつか種類があって、薬用に広く使われるのは「ジャーマン・カモミール」と呼ばれる1年草である。背丈がスラリと高く伸びて、次々と花を付けるそうだ。この品種の種をインターネットで探していた時、偶然「カモミール・ローン」という言葉を発見した。

イギリスのバッキンガム宮殿の中には、有名な「カモミール・ローン」と呼ばれるハーブの芝が繁る一角があるそうで、これは「ローマン・カモミール」と呼ばれ、ジャーマンとは違う品種だそうだ。こちらは、宿根草でしかも、地を這うように根と葉を延ばしてゆくらしい。食用としては苦みがあって不向きだが、小さい花はハーバルバスに使える。

そのバッキンガム宮殿では、石のベンチの座面や足元にまでこの、カモミールを生やし、「沢山踏まれる」ようにしてあるそうだ、沢山踏む事で強くなってより伸びるとか。歩くたびに、林檎に似たフレッシュな香りが昇り立つのが、何とも言えず良いらしい。

これを読んで「絶対これだ!」と思ってしまった。香り立つ芝何て素敵では無いか!今、和室の前の「泥仕事用ワーキングスペース」には西洋芝の出来損ないが、所々まだらになって生えている。去年引越してすぐに、「西洋芝の種」なるものを、2缶(昔の入浴剤の缶程度のサイズがあって、容量は800g程度)バラバラと巻いたものが、ショボショボと生えているのである。芝は丁寧に刈ってやらないと美しい状態には保てないそうであるが、何だか西部劇の荒野のように、所々こんもり盛り上がるように生えているだけだから、手入れも何も、そのままに放っておいた。

芝は空間としては悪く無いのだろうが、雑草に負けるし、すぐにボサボサになって、何だか手が掛る割に魅力が無いなぁと思っていた。香り立つ芝なら、手入れも楽しいでは無いか!

早速、詳しい育成方法も判らないまま、とにかく苗や種を入手しようと、いろいろ探しまわった。園芸店では「ジャーマン」の方がメジャーでローマンはあまり置いていない。折悪しく、冬に向かう季節だったから、在庫が少なくて、方々探しては苗を見つけて買いあさり、夫に頼んでオークションで種を販売している人から、大量に買ってもらった。

本当は春まで待った方が生育も早かったのだろうが、やってみたいと思ったら止まらない。直に地面に種を蒔いてみたり、或は一部を「育苗ポット」の中で育ててみたり。苗は種を蒔き切れなかった所に植えて、、と、とにかく考えつくあらゆる方法で、今「カモミール・ローン」を育成中である。現状チョボチョボと群生を初めている段階で、気温が高くなるに連れて勢力を拡大してくれないかと期待している。

ちなみに、苗の状態で香りを嗅いでみたが、軽く手で触れるだけで本当にいい香りがする!「フレッシュな林檎」とはよく形容したもので、これが「カーペット」のように広がったらさぞや素敵であろう!しかし、道はまだまだ遠い。。。


やって来た林檎の木

そして、前々から約束してあった、西洋林檎の木を実家からもらって来た。枝が天空へ向かって真っすぐ延びるなかなか形のいい木だ。林檎は普通2本以上無いと受粉して実を付けないそうであるが、この品種は1本で大丈夫らしい。小ぶりで実のしまった真っ赤な林檎を去年2〜3個実らせたそうだ。

買って来たはいいけれど、あまり大きくなっても困ると思ったのか、「ルートコントロールバック」という根が延びるのを抑制するフェルト製のバケツに入れ、地中に植えてあった。もう、かなり大きくなっていたので、我が家では一番大きな木である。それ程苦労せずに掘り起こせたが、植え込む時に考えた。

去年、夫が作ったパーゴラの脇にアクセントになるように植えようと考えていたが、このまま、ルートコントロールしておいた方がいいか、それとも、出してもっと根を張らせてやった方がいいか。実を期待するのなら、ある程度根を張らせて、枝を延ばす必要がある。折角だし、二階の窓からも少し木の葉が見えた方がいいと思ったので、バックを外してやる事にした。

スポッと簡単に外れるとは思って居なかったが、ひげ根のいくつかが、このバックを突き破って生えており、結局、バックの方をズタズタに切り裂く事で、根を最大限に残しながら植え付けてやる。大きく膨らんだ木の芽を見るとワクワクする。「林檎の花」ってどんな感じだろう。真っ白に少しピンクがかった感じだろうか。今度は、鳥さんとの取り合いになるかも知れない。

2005年3月26日土曜日

北の住まい設計社のStudy Desk

待ちに待った娘の学習机が来た。2年程前に知った「北の住まい設計社」というメーカーから購入したものである。北海道に工房もショールームもあるの で、実物を見る事は実際に不可能なのだが、その評判の高さと、取り寄せたカタログの家具達の品の良さに惚れ込んで「いつか、新居にこの家具を入れたい」と 思っていた。

今回、娘の小学校入学に合わせて「一生持って歩ける机を」と思い、大奮発して小物を入れるチェストまで付けて発注した。

デ ザインの切り替わり時期とかで、カタログの商品と違う新デザインが出来上がるのが予定よりも押してしまい、間に入ったショールームの営業さんが、ヤキモキ と心配してくれた。10月下旬頃に最初の連絡をしてから、物が納品されるまで、実に5ヶ月かかってしまった。(ちょっとした家が建ってしまう)でも、待た されただけあって、到着した物はプロダクトとして非常に卓越した出来映えだった。

写真では非常にシンプルで割と平凡に見えてしまうかも知れないが、物を目の前にすると、そこに込められた行程の複雑さと熟練の技がふんだんに盛り込まれているのが、すぐにわかる。

一 番驚いたのが、この机全ての表面の「手触り」である。まるで吸い付くように滑らかでその艶やかな感触は、決してウレタンフォームには無いものだというの は、よっぽど見る目が無い人でもすぐに判る。引き出しの底板に至まで、無垢材を使って、「ホゾ組」という技巧を駆使しているそうだ。

娘には 固い「サクラ材(チェリー)」の物にしたのだが、サクラは割と真っ黒い節目が多く、木目の模様も複雑で、一見「触るとゴソゴソしているのでは」と思うのだ が、その予想とは違う感触に、嬉しい驚きを覚えた。もし、娘が机を見たなり一言でも「いらない」と言ったなら、即私専用の机にしてしまおうと思ってい た。。。が、6歳の子でも良い物は判るらしい。もの凄く喜んで、早速、あちこちに散らばっていた、筆記具やら画材、工作材を机に集めて、いそいそとお絵描 きにいそしんでいた。

夫と二人で「ここが一番立派な書斎だ」と羨ましく話あったのは言うまでも無い。2歳の弟は、早速焼きもちを焼いて、この机に座りたがり、今はその端っこを借りて、自分もお絵描きをしている。

ちょっ と贅沢かなぁとも思ったが、机は一生使える。一生ものの机に憧れた私としては、娘に揃えてやれた事をこっそり満足に思っているのだ。ただ、具合の悪い事 に、この「北の住まい設計社」の家具の魅力に触れてしまい、「そのうち、また揃えたいなぁ」とカタログをつらつら眺めてしまっている。もちろん、大散財し た直後なので、当分はその願望はお預けであるが。

2005年3月19日土曜日

ローラアシュレイのベットリネン


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娘がこの春保育園を卒園するので、「何か晴れ着を買おう」と横浜は港北ニュータウンにあるローラアシュレイまで遠征した。近隣にあるお店では「女児服」を扱っておらず、ここが自宅から最も近い取り扱い店だったのだ。

本 来の目的は、お洋服だったのだが、、、目に留まったのが写真の「Kis'sroom用ベットリネン」かっわいい〜〜。思わず本来の目的の洋服よりも大枚を はたいて買ってしまった。。。今まで何となく、平凡だった子供部屋のベットがこれでいっきに華やぐ。ベットにすると、どうしても寝具がそのまま部屋の中の 一部になってしまうし、ベットカバーを使うのが正統なのだろうが、実際問題あれをいちいち掛けている暇が無い。(西洋ではそれがそのまま上掛けになるよう にデザインされているが)

ベットリネン一つでこんなに「それっぽく」なるのかと、今回改めて再認識した。今は、姉弟で仲良くベットを並べて 寝ているが、そのうち、別々の部屋になったら、友柄でお洒落なラグマットも欲しいなぁ。。とか、コーディネイトし始めたらきりがない。いずれ、子どもらは 巣だってしまうのだから、そんなに過保護にする必要は無いと思う反面、幼い頃に五感から受けた影響は、その後の人生において「かっきり」と刷り込まれるだ ろうと思うと、短い子ども時代に、鮮やかな楽しい思い出を残してやりたいとも思って、母はやはり力が入ってしまうのである。

奇跡の梅林

この写真は、我が家の南側に面している梅林を撮影したものである。2月のバレンタインを過ぎた頃から咲き始め約1ヶ月以上もの間、私達家族の目を楽しませてくれている。

この家に引越して丁度1年を迎えたが、去年引越して来た時には、もう花の盛りは過ぎてしまっていた。だから、こんなに花を愛でた記憶が無い。でも、完成間近い建築現場を訪れた時、休憩中の職人さん達が、「みごとな景色で、羨ましいですねぇ」とため息をつきながら誉めてくれた。

新緑の頃から秋口まで、この梅の木達の豊な緑は、まだまだ苗木ばかりで貧弱な我が庭を美しく彩ってくた。まさに格好の「借景」である。他人様の土地で、しかもいつかは宅地にする目的で「梅の木でも植えてとく」程度の扱いである事は明白だ。「いつまでも、これがあると思ってはいけない」と自分に言い聞かせていたものの、僅か1年で、「全て伐採」の危機が訪れようとは思わなかった。

事の起こりは、この梅林の奥にぽつりぽつりと建っていた古い借家の様子に異変が生じた事だった。「お隣」と言っても、これだけの梅林を挟んでいるから、顔がばっちり合ってしまう程近くは無い。「どうも誰か住んでいるらしい」と判る程度で、しばらくは隣人が誰なのか判らなかった。そのうち、高齢の男性が一人最後に残って住まっているのが判ってきた。

この借家も、梅林も同じ地主が持っているのだが、借家の状態がもの凄い。恐らく昭和30年代に盛んに建てられた、平屋2間の小さい家で、3棟あるうちの2棟は既に「廃屋」状態だった。(よくよく探すと、わが町にはまだこのタイプの借家が残っていて、人も住んでいたりする)残りの1棟に「最後の一人」とも言うべき「彼の老人」が居て、近接しているこの梅林の手入れを時々しているらしいなのだ。

きっと、植物の好きな方なのだろう、男性の独り住まいながら、家の玄関口には、小さく花壇を耕してポツリポツリと草木などを植えて、世話もし、出来る範囲で「こざっぱり」しようとする努力が伺えた。

「あのおじいちゃんが健在なうちはこの梅林は安泰だね」等と、不謹慎な冗談を言って夫と笑い合っていた。と言うのも、他の2棟は破れ窓も補修されず、中には不法投棄のゴミが溜まった状態で放置されている。これを見れば、地主は「解体処分」したいと思っているのは明白だ。ただ、最後の住人が出て行かない限り、解体には着手出来ない。(この老人は一番出入り口に近い棟に住んでいて、これを壊さない限り、大型重機械が敷地の奥に入れないのだ)

身勝手な隣人は「あのおじいちゃんには健康で居て欲しいね」などと言っていたが、去年の年末に何やら不穏な動きが目撃され始めた。日頃、子ども達を保育園に迎えに行って、夕方我が家でシッターとして待ってくれている実母が「あの向かいのおじいさん宅に何やら人の出入りがあった」と言うのである。普段は、御戸なう人もなく、ひっそりとしているのに、車が止まって、数人の男性が立ち話をしたり、家の中を出入りしていたらしいのだ。「いや!さては何か!」と私達夫婦が浮き足立ったのは言うまでも無い。

体調を崩して入院でもされたのか!夜、梅林を空かしてみると、以前は灯っていた台所とおぼしきあたりに明かりが無い。何となくソワソワと仕事も手に付かず、翌日も通りからその借家を伺ってみるが、やはりひと気が無い。

しばらく、この状態が続いたある日、「今日、おじいさん引越してしまったようだ」との報告を実母から受けた。見れば、今まで唯一の移動手段だった自転車が姿を消し、ボロ布同然だったカーテンも取り払われて、確かに空き家になっていた。「荷物を運び出している最中に前を通ったんだけど、まあ、家の中は凄いがらくたの山だったわ」と実母は、珍しいものでも見た(実際、珍しかったのだろう)ような口ぶりで話していた。そして、間髪入れず、解体作業が始まった。

聞き込みをさせれば、抜群の情報収集能力を持つ実母は、早速、解体業者から「まだ敷地をどうするのか、知らないんですって、ただ、解体して更地にしてくれと言われているだけらしいわよ。」と第一報を入れてくれた。バリバリ、バリバリ、2歳の息子はこの解体音に怯え、トラックやショベルカーを見ると「バリバリ!」と言って必ず抱きついて来た。一週間半もした頃には、梅林の向こうは綺麗さっぱり借家もゴミも跡形も無くなり、入り口には黄色いテープが貼られて、「シン」と静まりかえった。

そして、刑の執行を待つような心境の中、年末休みに入ってまもなく、この土地の地主さん夫婦とばったり出くわした。普段は離れた隣街に住んでいて、どうゆう事情か、飛び地のようにこの地所を持っている。この敷地は、ざっと見渡しても300坪前後はありそうだ。今は、3分の1強が梅林になっていて、その枝には大きく膨らんだ蕾みを付けている。

「ここ、どうされたんですか?」聞きたく無い質問だが、聞かずにはおれず、口火を切った。何でも、最後に残った1棟の床下が腐ってしまい、水が洩れて住める状態で無くなったそうである。ご老人の健康状態が悪化したのでは無いと聞いて、ひとまずホッと安心した。聞けば、この地主さんはあちこちに借家を持っているらしく、別の借家へ移ってもらったそうだ。当然、どうしようもない借家達は取り壊しをし、新しく4軒1棟(上下2軒づつ)の借家を2棟建てようとしているらしい。「じゃあ、この梅林は。。」地主のご主人は明るく「うん、切っちゃおうと思ってね。」やっぱり。。。

刑が言い渡された瞬間だった。こちらの顔色が変わったのが判ったらしい。「日当たりには配慮しますよ」と慌てて付け加えてくれた。

この土地は、南北に細長く、南と東は高い擁壁に囲まれ、西は全て公道に面している。唯一の隣接地は北側の我が家だけなのだが、普通に考えれば、日当たりを求めて建築基準法目一杯に北へ(つまり我が家方向へ)家を寄せて建てるだろう。一瞬のうちに、目の前の梅林が暗い色の壁に覆われる映像が頭に浮かんだ。

ところが、地主さん曰く集合住宅は、一般住宅とはまた違う消防基準法に縛られていて、必要な避難路を、敷地の中に設けなければならず、パズルのように無理に図面を押し込む事は出来ないそうだ。そうなると、西側の長手方向に沿った形で、2棟並べて建てるつもりらしい。「全室西向き」という、夏場死にそうに暑い物件になるのは明らかだ。「お宅の家の前あたりは駐車場にする予定だから、日当たりは大丈夫ですよ」としきりに言ってくれたが、私は日当たりよりも、梅の木達が不憫でならなかった。

今でこそ、立派な枝振りで目を見張る風景だが、この梅の木達は、彼の老人以外に愛でてもらう人も無く、ひっそりとここまで大きくなっていたのだ。というのも、我が家の敷地の前の持ち主は、この梅林が接する面を、高いブロック塀で覆い隠してしまい、ろくに見ようともしなかった。最も、造成当時はどの梅の木も苗木で見るに値しないと思ったのかも知れない。公道からは高低差があって、この近隣で育った私ですら、ここに梅の林があった事に気が付かなかった。我が家を訪れてくれる人は、敷地内に入って始めて同じ高さでこの梅林を見渡し、感嘆の声を挙げてくれる。折角、盛りを迎えているのに、無惨にも全部伐採されるのかと思うと、暗澹たる気持ちだった。

最も、自分だって家を建ててきっと誰かにそんな落胆や、迷惑をかけているに違いない。遵法通りに建てたとしてもその事が近隣の人の密かな楽しみを奪ったに違いない。だが、「諦めなければならない事」と判っていても、どうしようも無く悲しかった。

もし、この前の敷地が、最初から「砂利敷きの駐車場」であれば、きっともっとサバサバと「車の出入りが減っていい」と歓迎しただろう。罪作りだったのは「みどりなす梅林」だった事だ。上手く言い表せないが、木々には何か心に響くものを発していると思う。1年を通して、この林を見ていると、新緑の頃には一斉に若葉を芽吹かせ、鳥達を呼び、枝もたわわに実を実らせ(この梅の実を分けてもらって実母は梅干しを漬けてくれた)秋には、こちらの庭にも沢山枯葉を落としてくれた。枯葉掃除はそれなりに手間ではあるが、カサコソと軽やかな音を立てる、丸い形の梅の葉は可愛らしく、堆肥にしても早く分解されて真に都合が良かった。そして、楽しみにしていた花の季節を前に、この悲しい知らせである。

地主さんとの立ち話を終え、家に入った後、夫は「ダメかも知れないけど」と飛び出して行った。冗談半分で「もしこの梅林が潰される事があったら、せめてうちに面している1列分だけでも分筆してもらって買おうか」と言っていたのである。もちろん、そんなお金は無い。今組んでいるローンで手一杯なのは明らかなのだ。しかし「言うはタダだ」という根性が夫にはある。言わずに「あの時言ってみれば、、、」と後悔するくらいなら、いち早く行動するタイプなのである。しばらく、地主夫婦と立ち話をした後、「やっぱりダメだとさ」と落胆して帰って来た。ご夫婦には、土地そのものを分譲して手放そうという気は無く、分筆は手続きが大変だと断られたらしい。

やるだけやった、まさに万事休す。

まだ、寒風吹きすさぶ気候だったが、枝の蕾みはますます膨らんでいた。きっとこの花が咲く前に伐採してしまうに違いない。私が地主なら、年度末の需要期までに是が非でも借家は完成させたいと思うだろう。「せめて花が終わってから」などと悠長な事は言っていられない。「今日切られているか、明日切られているか」と帰宅する度に、荒涼と切り株だけが残された無惨な光景を目にするのではと、毎日ビクビクしていた。

ところが、逆転は起きた。奇跡の知らせを持って来てくれたのは、またしても実母である。彼女は私の人生において、重要な情報(最高も最悪)を最初に運んで来てくれる役割である。その日の夕方、子ども達を連れて家に入ろうとしたら、更地になった借家の跡地に「地縄」を張っている若者が居たそうだ。早速彼女は、「この梅はいつ切られるのか」と聞いた所、若者は地縄を張れと言われているのは1棟だけで、そそちらの木については自分は何も言われていない。と答えたらしい。

まさに奇跡だった。翌日には賃貸用アパートの建築内容を公示する看板が立てられ、丁寧に図面まで貼られていた。確かに、敷地に対して1棟しか計画されていない。その後、地主夫婦とお会いする機会が無いので、何故、当初の計画から1棟減らしてしまったのか、その理由は定かでは無い。ひょっとして、後から追加で建てるのかとも思ったが、敷地の都合を考えればそんな計画は現実的では無いのだ。(梅林は公道から直接出入り出来る所は無く、敷地の入り口を塞ぐように今新しいアパートを建てている、同時に工事した方が絶対にコストは安く済むはずなのだ)或は、測量してみた結果、予定していたアパートを2棟は建てられなかったのかも知れない。もし、そうだとしても、梅林を潰して建てた方が日当たりは良いし、余った敷地を駐車場にでもすれば、金儲けにも繋がるのである。

でも、現実にはそうなっていない。夫は「うちに何らかの配慮をしてくれたんだよ」といやに好意的に受け止めているが、今時そんな奇特な人が居るだろうか?真相は、もう少し時を待たねばならないが、少なくとも、地主さんご夫婦に(恐らく、奥さんの方に)「梅の木を切る」事を考え直す何かが働いた事だけは確かだ。


通りから見た梅林
Originally uploaded by renkon

こうして、お隣の梅林はその命を永らえて、今満開である。薄暮の中にぼんやりと輝く一つ一つの花は、桜とは違う風雅な姿だし、夜気に乗って香る梅の香りは何とも言えない。「勝手に入ってはいけない」と子ども達には言ってあるが、低い塀を跨いで、ちょくちょく梅林に遊んでもらっているらしい。(娘は下生えに咲く雑草の花を摘み、息子は風で落ちた梅の細枝を「剣」に見立ててチャンバラごっこに余念が無い)ただ、放っておいては、木も痛んでしまうから、私が出来る範囲で、消毒や剪定のお手伝いが出来ればと思っている。これだけの恩恵を受けている、せめてものご恩返しだ。

気が付いてみれば「我が家からの景観が損なわれる」と言った感じの私の都合というよりも、もっと深い「友に生きているもの同士」という愛着を梅の木達に持ってしまったらしい。